骨以外のカルシウムのお話
2024.11.8
今回はカルシウムについてお伝えしていきます。
カルシウムは体重の1~2%を占めるミネラルのことです。
このうち99%が骨や歯の材料、1%は体をスムーズに動かすための役割を担っています。
骨は有名ですが、1%の役割がどんなことなのか気になりますよね。
その一つとして、筋肉の収縮を助けてくれます。例えばベッドから起き上がったりするのにもカルシウムが役立っています。
あとは神経伝達物質のはたらきをスムーズにしたり、血管壁を強くしたり、血液中のナトリウムを排出して血圧を下げるなどなど…。
だからこそ不足したら大変なミネラルです。
では血中のカルシウム濃度が低下するとどうなるのでしょうか。
カルシウム量が低下すると骨のカルシウムを使って生理機能を助けようとするんです。血中になくなったら骨から取られてしまうなんて少しショックです…。
これが続くと骨がもろくなってしまいます1)。
よく聞く偏頭痛もカルシウム濃度が影響しています。
偏頭痛は血管の収縮によるもので、血管壁内のカルシウム濃度の低下が原因でけいれんを起こしています2)。
偏頭痛が気になるよという方はカルシウムも意識してみるといいでしょう。
ビタミンD、クエン酸、糖分と一緒に摂ると吸収力がアップするので、パスタにチーズをかけるのは効率のいい食べ方です。
一方でカルシウムの摂り過ぎにも注意しましょう。
サプリメントで過剰に摂取すると鉄や亜鉛が吸収できなくなるリスクもあります。
各々の生活スタイルに合わせて食事からとるように心がけましょう。
以上が骨以外のカルシウムのお話でした。
参考及び参照文献
1)
女子栄養大学栄養クリニック工藤秀機,浦池桂子監修『栄養素や体のしくみを知って健康になる栄養を知る事典』
2)
日本内科学会認定医,金子俊之勉強会「薬と栄養素の違い」
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