鉄分の吸収促進法
2024.11.29
貧血を防ぐミネラルとして知らない人はいないであろう鉄分。
鉄分は血液中の赤血球の材料となって酸素を全身に送り届ける重要な役割を担っているんです。余ったら不足した時のために肝臓やひ臓にストックされます。
不足すると全身への酸素運搬ができなくなるために酸欠状態に…。
貧血によるめまいや立ちくらみを起こしたり、血色感が失われ顔が青白くなったりします。
他には、酸素をいきわたらせようと心臓が早く動くので心臓に負担がかかり心不全のリスクに繋がります。
実は鉄分にはヘム鉄とそうでない非ヘム鉄の二種類があるんです。
ヘム鉄は肉や魚といった動物性食品に含まれます。
ヘム鉄はタンパク質の層に覆われているためヒトの体になじみやすくスムーズに吸収されます。なんと吸収率が非ヘム鉄の2~3倍高いんです。
一方で非ヘム鉄は植物性食品に含まれます。
非ヘム鉄はヘム鉄と違って鉄イオンがむき出しの状態のため、胃粘膜・胃壁を荒らしやすいことが特徴です。
摂取後、腸管にて吸収阻害される可能性があり、食物繊維やタンニンを食べた際には注意が必要です。ちなみにタンニンは紅茶や緑茶に含まれるカフェインの類で、番茶に多く入ってます。
ここまで非ヘム鉄についてあまりいいことが書けていませんが、鉄分の吸収を促進させる方法もちゃんとあります。非ヘム鉄はヘム鉄や動物性タンパク、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率をアップできます。
鉄分ドリンクでプルーンが用いられているのは非ヘム鉄とビタミンCの両方が含まれていて鉄分補給に効率のいいフルーツだからなんですね。
私の中で一つの謎が解けました。
参考及び参照文献
1)
女子栄養大学栄養クリニック工藤秀機,浦池桂子監修『栄養素や体のしくみを知って健康になる栄養を知る事典』
2)
健康美容EXPO『原料特集 高い吸収率を誇る効果的な鉄分補給素材ヘム鉄』
https://www.e-expo.net/information/hemutetu/
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