羅漢果(ラカンカ)とは?中国生まれのウリ科植物の正体をまとめてみた
2026.04.09
食品売り場で「甘味料(ラカンカ抽出物)」という表示を見たことはありませんか?
「ラカント」という甘味料の名前なら知っている、という方も多いかもしれません。じつはあの「ラカント」の名前は、この「羅漢果」から来ています2)。
でも、「羅漢果ってそもそも何?」と聞かれると、よく知らない方も多いかもしれません。
今回は、羅漢果がどんなものなのかまとめてみました。
羅漢果は「植物」の名前なんです
「羅漢果」と聞くと、なにかのむずかしい成分の名前のように感じるかもしれません。でも、じつはこれ、「植物の名前」なんです1)。
仲間はウリ科。スイカやメロン、キュウリなどと同じ科の植物です1)。
羅漢果はつる性の多年草で、地面をはったり、ほかの植物に巻きついたりしながら育ちます。つるは長いものだと5メートルくらいになるそうです1)。
読み方は「ラカンカ」
「羅漢果」は、日本語では「ラカンカ」と読みます1)。
中国語では「luóhànguǒ(ルオハングオ)」と発音するそうです1)。
食品のパッケージで「ラカンカ抽出物」「羅漢果エキス」と書かれているのを見かけたら、それはどれも同じ植物のことです。
名前の由来は「羅漢さま」
ちょっと変わった名前ですよね。これ、じつは仏教に出てくる「羅漢(らかん)」というえらいお坊さんの名前が元になっていると言われています1)。
いちばんよく知られているのは、「まん丸の実が、剃りあげた羅漢さまの頭に似ているから」という説だそうです1)。
ちなみに英語では「Monk fruit(モンクフルーツ)」と呼ばれていて、こちらも直訳すると「お坊さんの果物」という意味になります。国がちがっても、似たようなイメージで名前がつけられているのはおもしろいですね。
原産は中国・広西チワン族自治区
羅漢果の原産は、中国の南部にある「広西(こうせい)チワン族自治区」という場所です1)。
この地域は亜熱帯で、山がちな地形。羅漢果は、こうした山岳地帯の気候を好むそうです1)。
とくに桂林市の西南部にある3つの県で、世界中の羅漢果の約9割がつくられていると言われています1)。
・永福県(えいふくけん)
・融安県(ゆうあんけん)
・臨桂県(りんけいけん)
かなり限られた場所でしか育たない、めずらしい植物なんですね。
つるは5m、果実はまんまるの4〜6cm
羅漢果がどんな植物なのか、もう少しくわしく見てみましょう1)。
・つるの長さ:長いもので5mくらい
・花:6〜8月に小さな黄色い花をつける
・実の大きさ:4〜6cmくらいのまんまるや卵形
・色:熟すと濃い緑色になって、つやが出る
・収穫:9〜11月ごろ
イメージとしては、棚に這わせて育てるぶどうやゴーヤに近い感じかもしれません。
じつは「4種類」もある
ひとくちに羅漢果といっても、じつはいくつか品種があります1)。
よく栽培されているのは、この4つです1)。
・長灘果(ちょうたんか)
・青皮果(せいひか)
・冬瓜果(とうがか)
・拉江果(らこうか)
名前はちょっとむずかしいですが、覚えなくても大丈夫。「同じ羅漢果でもいろんな種類があるんだな」と思っていただければOKです。
このうち、いちばん品質がよいと言われているのが「長灘果」。ただ、収穫量が少ないため、育てやすくて量がとれる「青皮果」がいちばん多く栽培されているそうです1)。
甘さの正体は「モグロシド」
羅漢果のいちばんの特徴は、なんといっても「実がとても甘い」こと。
この甘さのもとは、大きく2つにわかれます1)。
・ブドウ糖や果糖(くだものにも入っている、おなじみの甘さの成分)
・モグロシド(羅漢果ならではの、特有の甘さの成分)
このうち「モグロシド」は、むずかしい言葉では「トリテルペン配糖体(はいとうたい)」と呼ばれる種類の成分です1)。
名前はちょっとむずかしいですが、「羅漢果ならではの、特徴的な甘さのもと」と思っていただければ大丈夫です。
おもしろいのは、このモグロシドという成分は、ヒトのカラダの中でエネルギー源として使われないと言われているところです1)。そのため、植物由来の自然な甘味料として注目されてきました1)。
日本には「乾燥」された状態で届きます
じつは、日本には羅漢果の「生の実」は輸入されていないそうです1)。
そのかわりに、現地で乾燥させた羅漢果が日本に届き、そのまま使われたり、さらに加工して甘い部分だけを取り出したものが使われたりしています1)。
・乾燥させた羅漢果 → お湯で煎じて「羅漢果茶」にしたり、料理の甘味づけに使う
・ラカンカ抽出物 → 羅漢果の実から甘い成分を水などで取り出した、食品の甘味料
イメージとしては、お茶を淹れるときのように、葉っぱや実からおいしいところを引き出すような感じです。
どんな食べものに入っているの?
羅漢果(ラカンカ抽出物)は、わたしたちの身のまわりのいろんな食べもの・飲みものに使われています1)2)。
・カロリーが気になる方向けの甘味料(パウダータイプ、液体タイプなど)
・飲みものやお菓子
・料理の甘味づけ(羅漢果茶など)
・健康食品
パッケージの原材料の欄に「甘味料(ラカンカ抽出物)」「羅漢果エキス」と書かれていれば、それが羅漢果のことです。
日本では1995年に、サラヤ株式会社が羅漢果由来の成分を使った甘味料「ラカント」を発売しています2)。商品名の「ラカント」は、もちろん「羅漢果」からきています2)。
砂糖・カロリーとのお話
羅漢果の甘味成分である「モグロシド」は、ヒトのカラダの中でエネルギー源として使われないと言われています1)。そのため、甘みがあるのにカロリーはほとんどないそうです1)。
「カロリー0」と書かれた甘味料のパッケージで「甘味料(ラカンカ抽出物)」と書かれているのを見かけたことはありませんか?これも羅漢果から来ているんですね。
ただし、ラカンカ抽出物を使った市販の商品には、ほかの素材(エリスリトールなど)と組みあわせているものもたくさんあります。くわしい情報は、それぞれの商品のパッケージ表示をチェックしてみてくださいね。
まとめ
今回は、羅漢果(ラカンカ)についてまとめてみました。
ポイントをふりかえると、こんな感じです。
・羅漢果は中国・広西チワン族自治区生まれのウリ科のつる植物
・読み方は「ラカンカ」、英語では「モンクフルーツ」
・名前の由来は仏教の「羅漢」さま
・世界の約9割が広西の3つの県でつくられている
・甘さの正体は「モグロシド」という特有の成分
・日本には乾燥された状態で届く
・お茶や甘味料、「ラカントS」のような商品に使われている
「甘味料(ラカンカ抽出物)」「羅漢果エキス」と書かれた商品を見かけたら、「あの中国の山で育つ、まんまるの果実のことか」と思い出していただけたらうれしいです。
ちなみに、エフマで販売している「廻潤 meguru-ru(メグルール)」にも、甘味料として羅漢果が使われています3)。気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
参考及び参照文献
1)
ラカンカ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラカンカ
2)
サラヤ株式会社「羅漢果うまれの甘味料『ラカントS』」
https://lakanto.jp/
3)
エフマ「廻潤 meguru-ru(メグルール)」商品ページ
https://efma.jp/?pid=183010916
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