「粗熱をとる」って何?
2026.06.26
「鍋を火から下ろして、粗熱をとります」。レシピでよく見かけるひと言ですが、どれくらいまで冷ませばいいのか、なんとなくで済ませていませんか。
今日は厚生労働省や農林水産省などの情報をもとに、「粗熱をとる」の意味と、料理での役わり、そして上手に早く冷ますコツをまとめてみました。
「粗熱をとる」ってどういうこと?
粗熱とは、加熱したばかりの食べ物がもっている、強い熱のことです。「粗熱をとる」は、その強い熱をある程度さますことをいいます。
どこまで冷ませばいいのか迷いますが、目安は、手のひらをそっと近づけてほんのり温かいと感じるくらい。立ちのぼる湯気が落ち着いたあたりが合図です。冷たくなるまで待つ必要はありません。急いでいるときは、容器のふちにそっと触れて、熱くないと感じれば次の作業に移れます。
「粗(あら)い熱」と書くとおり、まずは大ざっぱに、強い熱だけをざっと逃がすイメージですね。
さましてから次に進むと仕上がりがいい
粗熱をとるのは、ただ時間をおくだけの作業ではありません。じつは、料理の仕上がりに関わっています。
たとえば煮物やおひたしは、熱いうちよりも、さめていくときのほうが味がよくしみ込むといわれます5)。煮汁につけたまま冷ますと、さめる力でうまみがじわじわと中まで入っていきます。
あえ物を熱いまま和えると、湯気がこもって水っぽくなりがちです。ゼリーや寒天は、粗熱をとってから冷やすときれいに固まります。熱いままラップをすると内側が水滴で白くくもってしまうので、少しさましてからのほうが上手くいきます。
ポテトサラダもそうで、ゆでたじゃがいもの粗熱をとってからマヨネーズで和えると、油っぽく分離せず口当たりよく仕上がります。反対に、炊きたてのごはんでお寿司を作るときは、あえて熱が残るうちに合わせ酢を混ぜると、つやよくなじみます。冷ますか冷まさないかは、その料理が何を目指すかで決まるのですね。
早くさますと料理が傷みにくい
もうひとつ、さますことには大切な意味があります。料理が傷むのを防ぐことです。
加熱した料理でも、冷めていく途中は油断できません。とくにカレーやシチュー、煮物などを大きな鍋でたくさん作り、そのまま室温に置いておくと、さめていく間に食中毒のもとになる菌が増えることがあります2)3)。
これは「ウエルシュ菌」という菌のしわざです。加熱しても生き残るタイプがいて、鍋の中心は空気が少ない状態になるため、ゆっくりさめていく間に増えてしまうのです3)。この菌がとくに増えやすいのは43〜45℃あたりで、大きな鍋の中ではさめていく途中、55℃くらいから一気に増えるとされています6)。
気温の高い時期はとくに、作ってから食べるまでの時間が空くほど、菌は増えやすくなります。菌の多くは10℃以下になると増えかたがゆっくりになるので1)、農林水産省も、あら熱をできるだけ早くとって、すぐに冷蔵庫や冷凍庫へ入れるようすすめています2)。
作り置きを食べるときは、冷蔵庫から出してそのままにせず、鍋底からよくかき混ぜながら中心までしっかり温め直すと安心です。厚生労働省は、温め直しの目安を75℃以上としています1)。
上手に早く冷ますコツ
では、どうすれば早くさませるのでしょう。ちょっとした工夫があります。
いちばん手軽なのは、浅い容器に小分けにすることです。厚生労働省も、残った料理は早く冷えるように浅い容器へ分けて保存することをすすめています1)。鍋ごと置いておくより、ずっと早くさめます。
鍋やボウルの底を氷水に当てるのも、手早い方法です。カレーやスープのように量が多いときは、保存袋に入れて薄く平らにすると、表面積が広がって早くさめます3)。そして、作った料理を室温に長く置きっぱなしにしないことも大切です1)。
あら熱がとれたら、間を空けずに冷蔵庫や冷凍庫へ移しましょう。ちなみに冷蔵庫は4℃前後、冷凍室は-18℃以下が適温の目安とされています2)。
お弁当も同じで、ごはんやおかずはよく冷ましてから詰めます。温かいまま詰めると、ふたの内側に蒸気がこもって水っぽくなり、傷みやすくなってしまいます4)。暑い時期は、しっかり冷ましたうえで保冷剤を添えて持ち運ぶと、より安心ですね。
こうして見ると、「粗熱をとる」というひと手間は、料理をおいしく仕上げることと、傷みにくくすることの両方につながっています。なんとなくやっていた作業にも、ちゃんと意味があったのですね。
エフマから一品
エフマから商品をご紹介します。
エフマの『メグルール』は、お食事とともに摂る、1日1本のスティックゼリーです。スティックタイプで持ち運びやすく、外出先でも手軽にお召し上がりいただけます。
届出表示は次のとおりです。
「本品にはサラシア由来サラシノールが含まれます。サラシア由来サラシノールには、食事から摂取した糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を緩やかにする機能性が報告されています。」
毎日の食卓のおともに、よろしければチェックしてみてくださいね。
参考及び参照文献
1)
厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00006.html
2)
農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方〜知ってお得な食品の保存〜」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/frige.html
3)
農林水産省「煮込み料理を楽しむために〜ウェルシュ菌による食中毒にご注意を!!〜」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/f_encyclopedia/clostridium.perfringens.html
4)
農林水産省「お弁当づくりによる食中毒を予防するために」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html
5)
白ごはん.com「さばの煮付けのレシピ/作り方」
https://www.sirogohan.com/recipe/sabanituke/
6)
食品安全委員会「ウエルシュ菌(ファクトシート)」
https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_clostridiumperfringens.pdf
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