特定保健用食品(トクホ)とは?
機能性表示食品との違いを詳しく解説
「特定保健用食品」通称「トクホ」とは、健康を促進するという目的を持った食品のことです。
消費者庁の厳格な審査を経て、その効果と安全性が国に認められています。
トクホは私たちの食生活において特定の保健目的をサポートするために摂取されるもので、その摂取によって期待される特定の保健目的が表示されています。
特定保健用食品の種類と特徴
疾病リスク低減表示特定保健用食品:
医学的・栄養学的に疾病の発生率や影響を減少させる効果のある成分に特定保健用食品として表示が認められた食品です。
現在(2024年1月9日)認められている成分はカルシウムと葉酸の二種類のみです。
規格基準型特定保健用食品:
規格基準とは特定の製品やサービスが設定された基準や要件を満たすことを意味しており、公的機関や業界団体によって定められるガイドラインや基準のことです。
厚生労働大臣が特定保健用食品としての許可実績が十分であるなど科学的根拠が蓄積されている関与成分について食品衛生法に基づいて規格基準を定めることにより、消費者委員会及び食品安全委員会の審査を省略できます。
最終的に消費者庁で規格基準の適合性の審査を受け、許可された特定保健用食品です。
例:難消化性デキストリン(食物繊維〈難消化性デキストリン〉の働きにより、糖の吸収を穏やかにするので食後の血糖値が気になる方に適しています)、オリゴ糖(ビフィズス菌を増やして腸内の環境を良好に保つので、お腹の調子を整える)
再許可等特定保健用食品:
すでに許可を受けたトクホで、商品名や風味などがわずかに変更されたものです。
条件付き特定保健用食品:
完全な科学的根拠はないものの一定の有効性が確認され、限定的な科学的根拠がある旨の表示をすることを条件として、許可対象と認められた特定保健用食品です。
「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが 、△△に適している可能性がある食品です。」という許可表示がなされます。
これらの食品は特定の保健目的に沿った表示をすることで、消費者に対してその効果を明確に伝えることが出来ます。例えば「お腹の調子を整える」、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示がそれにあたります。
特定保健用食品と機能性表示食品の違い
トクホと機能性表示食品の最も大きな違いはその承認プロセスにあります。
トクホは製品ごとに食品の有効性や安全性について消費者庁の審査を受け、許可を得る必要があります。
これに対して機能性表示食品は企業が自ら効果を証明し、国に届け出ることで販売が可能です。
まとめ
特定保健用食品(トクホ)は消費者の健康をサポートするための重要な食品カテゴリーです。
これらの食品は特定の保健効果が期待できる成分を含み、その効果が国の厳しい審査をクリアしていることが特徴です。
また、トクホの種類によって疾病リスクの低減、特定の規格基準への適合、あるいは条件付きの許可など異なる特徴があります。
これにより消費者は健康に役立つ特定の成分が含まれている食品を選ぶ際に、より多くの情報をもとに選択することができます。
一方で機能性表示食品は企業が自らの責任でその効果を証明し、国に届け出をすることで販売できる点が特徴です。
これにより機能性表示食品の市場はより多様化し、消費者は幅広い選択肢を持つことができます。
トクホも機能性表示食品も消費者がより健康的な食生活を送るための選択肢として重要です。
それぞれの特徴を理解し、自分の健康状態やニーズに合わせて選ぶことが大切です。
以上、特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品の詳しい解説でした。
健康に関心がある方々が、より賢い選択をするための一助となれば幸いです。